野球でも他のスポーツでも他人よりも良い成績を収めるためには、持って生まれた才能とたゆまぬ努力が必要なことは言うまでもありません。
持って生まれた才能には運動神経やスピード、身長など様々なものがありますし、動体視力も実はスポーツでのパフォーマンスと大きな関係がある素質の一つと言われています。
動体視力というのは、動いている物体を正確にとらえることができる能力のことで、これを鍛えることによって、野球なら速いボールでも打ち返しやすくなりますし、サッカーなら飛んでくるボールがどの辺に着地するのか軌道を予測しやすくなるというメリットがあります。
この能力が鍛えられていない人にとってはこうした能力は身に着けていないわけですから、トレーニング次第で他人よりも確実に良いプレーができることになるのです。
実は、動体視力には、前後方向の動きを素早く判断する能力と、横方向の動きを素早く判断できる能力との二つが存在しています。
どちらの能力が優れているのかによって、野球とサッカー、自分の目がどちらのスポーツに適しているのかを知ることができます。例えば、バスケやサッカーなどは、選手自身の体が左右に大きく動くので、横方向の動きを素早く判断できる能力が必要となります。一方、野球の場合にはボールが前後に動くので、前後方向の動きを判断できるスキルが必要となります。
もしも、野球とサッカーどちらも好きで、どちらをより本格的につづけるべきなのかを悩んでいる人がいたとしたら、この能力を検査してもらうことも判断材料の一つにすることができます。
DVA動体視力(Dynamic Visual Acuity)
横方向動きを判断する能力です。
KVA動体視力(Kinetic Visual Acuity)
これは、前後方向の動きを判断する能力です。
測定方法からもわかるように、DVA動体視力のいい人と、KVA動体視力のいい人では、向いているスポーツが違うのではないかと言われています。
この視力は適切なトレーニングをすればある程度鍛えることができるので、毎日のトレーニングの中でよりパフォーマンスを向上するために目を鍛えることも良いでしょう。ただし、この二つの能力を測定することはそれほど簡単なことでも一般的なことでもないため、一般眼科などでは測定できないかもしれません。
より専門的な施設もしくはスポーツに特化している施設などで測定してもらうことになります。